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「先生、この感覚ですね!」と言われた時に私が伝えること


レッスンをしていると、


「先生、この感覚ですね!」


と言われることがあります。


何かがうまくいった時や、今までより楽に声が出た時によく聞く言葉です。


でも私はそんな時、


「その感覚は覚えなくて大丈夫ですよ」


とお伝えしています。

意外に思われるかもしれません。


多くの方は、


「良い感覚が見つかった」

「この感覚を再現できればうまくいく」


と考えます。


しかし、私は感覚を覚えることを目標にはしていません。

なぜなら、感覚は変わるものだからです。


体調によっても変わります。

疲れている日と元気な日でも違います。


身体の使い方が変われば、感じ方も変わります。

昨日感じたことと、今日感じることが同じとは限りません。


ですから、その時の感覚だけを追いかけようとすると、かえってうまくいかなくなってしまうことがあります。


私が大切にしているのは、感覚ではなく「条件」です。


首を固めていないか。

顎を押していないか。

舌に余計な力が入っていないか。

呼吸を無理に押し出していないか。

身体の自然な働きを邪魔していないか。


一つひとつを確認しながら整えていきます。


すると、声は結果として現れます。


良い声を出そうと頑張るのではなく、良い声が出る条件を整えるのです。



アレクサンダー・テクニークでも同じです。


「正しい感覚を覚える」ことを目指すのではなく、

自分が無意識に行っている余計な力みや習慣に気づき、それをやめていきます。


そうすると身体の使い方が変わり、立つこと、歩くこと、呼吸すること、そして歌うことも変わっていきます。


その結果として現れる感覚もまた変わります。


だから私は、


「この感覚を覚えましょう」


とは言いません。


それよりも、


「何をしたら、その状態になったのだろう?」


という視点を大切にしています。


感覚は結果です!


追いかけるものではなく、条件が整った時に自然に現れるものです。

私のレッスンでは、その条件を一緒に見つけていきます。


良い声を探すのではなく、良い声が自然に現れる身体の使い方を探していく。

それが私のレッスンです。




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