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「え!?先生、本当にこれでいいんですか?」違和感の正体


レッスンをしていると、こんなことがよくあります。


「やりました!」


私は思わず声を上げます。


「今の声です!」

「素晴らしいです!」

「地響きが鳴っています!」

「おめでとうございます!」


そして思わずハイタッチを求めます。


ところが、生徒さんは少し困った顔をしています。

一応ハイタッチには応じてくれるのですが、表情はどこか不思議そうです。


「え……」

「先生、本当にこれでいいんですか?」


実は、こういうことは珍しくありません。


私が聞いていると、以前より確実に良くなっています。


声は無理なく出ています。

自然な響きがあります。

空間にもよく響いています。

今までにはなかった豊かな音が聞こえています。


ところがご本人は、


「なんだか変です。」

「よく分かりません。」

「本当にこれで合っているんですか?」


と言うのです。


不思議ですよね。

実はここには、とても大切な理由があります。


それまで喉を締めて声を出していた人が、身体全体を使って自然に声を出せるようになると、今まで聞いたことのない響きが聞こえるようになります。


声にはたくさんの倍音が含まれています。

身体がうまく働き始めると、その響きも豊かになります。


ところが、その響きを聞き慣れていないと、「響いている」ではなく、

「雑音」や「濁っている」ように感じることがあります。


今まで単純な音しか聞いていなかった人にとっては、初めて出会う音だからです。


さらに、声は以前より楽に出ています。

すると今度は、


「こんなに楽でいいんですか?」


という不安が出てきます。


長い間、頑張ることが当たり前だった人ほどそうなります。

苦労して出す声に慣れているので、楽に出る声の方が信用できないのです。


でも私は横で聞いています。

だから分かります。

以前より自然です。

以前より響いています。

以前より自由です。


だから私は大喜びしています。


生徒さんは首をかしげていますが、私は心の中で、


「来たーーー!出たーーー!」


と思っています。

そして、実は感動して、ちょっと涙が出たりします。


もちろん、違和感があるものすべてが正しいわけではありません。

ですが、


「違和感があるから間違っている」


とは限りません。


むしろ今までと違う使い方を学び始めた時ほど、最初は戸惑うことがあります。


ですが、違和感は、身体が新しい可能性を見つけたサインかもしれません。


ぜひ、違和感を感じたら、違和感とお友達になってみてください。


その違和感の先にこそ、あなたの求めていた答えが待っているかも知れませんよ!




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