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よっこいしょ!~「刺激」は強烈です~


70代半ばの男性の生徒さんと、

初回のアレクサンダーテクニークのレッスンをしていた時のことです。


椅子から立ったり座ったりを観察していると、生徒さんがふと笑いながら言いました。


「そういえば私、家で立つ時によく『よっこいしょ』って言うんですよね。」


私は思わず笑ってしまいました。


「ああ、言いたくなりますよね。」


年齢に関係なく、「よっこいしょ」と言いたくなることはあります。


もちろん、「よっこいしょ」と言うことが悪いわけではありません。

言いたければ言ってもいいのです。


アレクサンダーテクニークでは、この「よっこいしょ」を、

「刺激」に対する「反応」と呼びます。


「立つ」という出来事が、「刺激(Stimulus)」になります。


そして、その刺激に対して私たちは無意識に反応します。


ある人は肩を固めます。

ある人は首を縮めます。

ある人は息を止めます。

そしてある人は、「よっこいしょ」と言います。


面白いのは、そのほとんどが無意識だということです。


本人は「そうしよう」と意識的に決めているわけではありません。


立とうとした瞬間に、いつもの反応が無意識に自動的に始まるのです。


だから私は生徒さんに言いました。


「別に『よっこいしょ』をやめなくてもいいんですよ。」

「ただ、言わなくても立てますよね。」


生徒さんは笑っていました。


でも、ここには大切なポイントがあります。


自分がどんな反応をしているかに気づくこと。

それだけで選択肢が増えるのです。


今までは、


立つ

よっこいしょ


しかありませんでした。


でも気づいた瞬間、


立つ

よっこいしょ


もできるし、


立つ

何も言わない


もできる。


別のやり方も試せる。


つまり選択肢が増えて、自由が増えるのです。


アレクサンダーテクニークは、正しい姿勢を教える方法ではありません。


何かを無理に変える方法でもありません。


まずは、自分がどんな刺激に対して、どんな反応をしているのかを見ること。


そこから始まります。


刺激とは、無意識の反応を呼び起こすもの。


そしてその反応に気づいた時、人は初めて別の選択を持つことができます。


そう考えると、「よっこいしょ」も、

なかなか奥深い言葉なのかもしれませんね!



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