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「もっといい低音を出すコツは?」

9月9日
読了時間: 2分


「もっといい低音を出すコツは?」



——ありません、そんなもの(笑)



現在、アレクサンダーテクニークの24回モニターレッスンを受けている

生徒さん、



この方はもともと、歌うときに身体全体に力みがあり、

特に首や肩、喉の周辺が緊張して、声が詰まりやすい状態でした。


そこでレッスンでは、アレクサンダーテクニークを使いながら、

少しずつ余計な力みを取り除いていきました。


すると、だんだん本来持っていた声が出てくるようになりました。


そしてある日、


ものすごくよく響く低音が出たのです!


ご本人は、それまで自分がそんなに低い声の出る人だとは思っていませんでした。


ところが周りからも、


「低音、すごく響くね」


と言われるようになりました。


「そうか。自分の声の魅力は低音だったのか!」


と自覚されるようになりました。



と、思ったのもつかの間・・・



次の段階で、人間というものは欲が出ます(笑)。


「もっといい低音を出せるんじゃないか?」


そう思ったらしく、次のレッスンに来たときには、顎をグッと引いて、

喉を押しつぶすようにして「低い声」を作る癖がついていました。


せっかく自然に響いていた低音が、響かなくなっています。


そして聞かれました。


「もっと低い声を出すコツって、何かあるんじゃないですか?

どうしたらいいんですかね?」


私の答えは、


「ありません、そんなもの」(笑)


だって、もう出ていたんです!

何もしなければ。


この方の場合、低い声を出すための新しい技術を身につける必要はありません。


アレクサンダーテクニークによって余計な力みが減った結果、

それまで邪魔されていた本来の声が出てきたのです。


そして、その本来の声自体が、低く響く声なんです。


そこへ「もっと低く」「もっと響かせよう」と何かを付け加えたことで、

今度は自分でその声を邪魔してしまった。


私はレッスンでよく、


「本当はできるんですよ。できるはずなのに、自分で自分の邪魔をしているんです」


と言います。


良い声を出すために、何か特別な「コツ」が必要とは限りません。


むしろ、


余計なことをやめたら、もうそこにあった!


そんなことが、歌では結構あるのです。


特に歌は、自分の出している声を、正確には聞くことができません。


それゆえ、確信が持てず、余計なことをしてしまいがちです。


だからこそ、歌う時には、出ている声を聴くのではなく、


自分の体を整え続けることが、重要なのです♪





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